平成31年年頭のあいさつ

平成31年の年頭にあたって

 あけましておめでとうございます。年の始めにあたり、皆さんと共にお客さまの繁栄を祈念したいと思います。また、ご家族の方々も含め、皆さんにとっても飛躍の1年となるようお祈りいたします。
 新年を迎えるにあたり、今年の抱負と皆さんに改めてお願いしたいことをお伝えします。

 今年は、「平成」最後の年、そして「新たな時代」を迎える年です。当行においても、本年4月から「第16次中期経営計画」がスタートします。新たな時代に向け、地域での佐賀銀行グループの存在感を高めていくための大切な年であり、そのためには、まずは本年3月までの頑張りが大変重要なものとなります。社会の価値観が変化している中、従来の価値観だけでは乗り越えることが難しい面もありますが、皆で知恵を出し合い、新たな佐賀銀行グループを創り上げていきましょう。
 金融業界においては、マイナス金利政策の継続により、金利は極めて低水準のままで推移しており、新たな発想での見直しが必要な収益環境が続いています。そのような中で、当行においては貸出金利息収入が平成20年3月期以来の増加に転じるなど、皆さんの頑張りの成果が表れてきているものもあります。しかしながら、全体的な収益は決して満足できる水準にはありませんし、一方で、伸びしろのある分野がまだ残っていることも確かです。さらなる収益手段の強化・多様化や生産性の向上を図ることで収益力を高めていく必要があります。昨年来の本部組織見直しや、店舗の移転統合、本部業務BPRやRPAの導入はその一環であり、当行の将来の成長を見据えたものです。厳しい収益環境を乗り越えていくためには、全ての分野において従来の発想にとらわれない抜本的な見直しが必要不可欠であり、本年は、経営資源のより効果的・効率的な配置を進め、地域への良質なサービス提供に向けた態勢見直しをさらに進めていきます。

 人はだれしも困難なことに直面すると、「どうしよう」「逃げ出したい」というマイナス思考になりがちです。しかし、困難なことは避けることでは解決しません。プラス思考で考え克服してこそ、そこに成長があります。
 皆さん1人ひとりが、地域の発展に貢献する佐賀銀行グループに勤める者としての誇りと高い志を持って、それぞれの業務に全力を尽くしてくれることで、当行グループはさらに魅力あるグループに変わっていくはずです。

 昨年4月の頭取就任以降、様々な皆さんとのフリートーキングを行いました。その中で、私から伝えていることは、「当行グループが一体となってお客さま本位のお役に立つサービスをご提供し、お客さま・地域の成長に繋げていく。そして、その結果として当行グループも成長していく」という考えです。それは「地域との共通価値の創造」という言葉で表現されるものです。本年4月からの第16次中期経営計画では、この考え方を基本として、当行グループの組織力を最大限活用したサービス力向上施策に不退転の覚悟で取組み、その成果を顕在化させます。且つ、その取組みに向けては、従来以上にスピード感を持って進めていく必要があり、本年3月までに準備を整え、施策として随時実行していく予定です。

 そのためにまず皆さんに意識して欲しいことを3つ申し上げます。
 1つ目は、お客さまは各営業店・各グループ会社のお取引先であると同時に、当行グループ全体のお客さまであるということです。もちろん、自分が担当しているお客さま、所属店、地域のお客さまのことを思うことがまず基本ですが、さらに営業店・本部・グループ会社が一体となって、様々なライフステージにあるお客さまと向き合うことが必要です。お客さまの成長に向けて、「当行グループ全体でお手伝い出来ること」を常に意識し、考動(・・)(※)してください。

 2つ目に、皆さん1人ひとりが自らを磨き、当行グループを盛り上げる力になって欲しいということです。多くの皆さんの心の中には「誰かの役に立ちたい」という思いがあると思います。その思いを大切にして「お客さまのために役に立ちたい」「お客さまを喜ばせたい」と思うことで、自分が身に付けておくべき知識や能力を考え、自身の行動にも表わしてほしいと思います。多様化・高度化するお客さまニーズにお応えし、お客さまから信頼され「ありがとう」と言っていただくことが、当行グループの存在感を高めることにも繋がります。「自らの能力を高めるために自分がやるべきこと」を常に意識し、考動(・・)(※)してください。

 そして3つ目として、皆さん全員に高い意識を持っていただきたいことがあります。それは、「法令等遵守・コンプライアンス意識の徹底」です。お客さまの大切な財産・情報等の保護や法令等の遵守は、全ての活動の前提かつ基本となります。銀行は、「お客さまからの信頼のうえに成り立っている」そのことを十分認識し、法令等遵守・コンプライアンス意識を高く持って日々の業務に向き合ってください。

 さあ、新しい年のスタートです。
 新たな時代に向け、全員一丸となって、何事にもチャレンジしていく1年にしていきましょう。


以上