平成31年度入行式挨拶

 新入行員の皆さん、ご入行おめでとうございます。希望に満ち溢れた52名の新しい仲間を迎えられたことは大きな喜びであり、当行を代表して心から皆さんを歓迎します。

 本日皆さんは新たな人生の第1歩を踏み出されました。これからの社会人生活に明るい未来を思い描いている人もいるでしょう、または漠然とした不安を感じている人もいるかもしれません。
 私が人生の先輩として、皆さんにアドバイスしたいのは、皆さん自身の考え方と行動で、これからの人生をより良い充実したものにできるということです。
 日々の努力を忘れることなく、大きく成長してくれることを期待するとともに、銀行という仕事を通じ自己実現に繋げていただきたいと思います。

 さて、皆さんが入行された平成31年は、平成という1つの時代が終わり、新しい元号に変わる節目の年です。振返れば、平成という時代は金融業界にとって、バブル崩壊やリーマンショック等、経営を根底から揺るがすような大きな問題に直面し、乗り越えてきた苦難の時代だった面もあります。
 これからの新たな時代も、多くの課題や変化に直面するものと想定されます。
 それは、皆さんもご存知のように、近年普及が進むキャッシュレスの進展や、AIの進展やフィンテック等の新たな金融技術の発達、生産年齢人口の減少や都市部への人口集中など、これまでの価値観や常識で測れない変化が既に始まっており、当行も従来の銀行のビジネスモデルに固執することなく、柔軟に対応し進化していく必要があります。

 そのように時代環境が大きく変貌する中、当行にとって平成31年度は第16次中期経営計画のスタートとなる年です。
 中期経営計画とは将来のビジョンを描く中で、3年後の当行の「目指すべき姿」を実現するための道筋を示したものです。
 新たな中期経営計画では、徹底した対顧サービスの拡充と生産性向上による市場部門を除く対顧客利益の黒字化を最大の目標として掲げ、金融仲介機能の十分な発揮により地域の活性化に貢献していくことで「地域の活力を未来へつなぐ銀行」となることを目指します。
 この中期経営計画では、2つの基本方針を掲げています。
 1つ目は、『コンサルティングを起点とする営業態勢の構築と生産性向上による効率化を進め、対顧客利益の黒字化を実現することです。』
 このため、お取引いただく全てのお客さまのニーズや抱える問題をコンサルティングを通じて把握し、解決策となる様々な提案や金融サービスを提供する態勢をつくり、また一方で、業務の効率化を進め、仕事の生産性を飛躍的に向上させていきます。

 2つ目は、『地域経済の活力となる良質な金融サービスを提供し、さらなる金融仲介機能の向上を実現することです。』
 言い換えると、これまで以上に高度な金融サービスの提供に努め、地場産業の発展やお取引先企業の成長、個人のお客さまの夢の実現や充実したライフプランのお手伝いをしていくことで、経営基盤である地域を活性化させ、引いては当行の発展にも繋がるという好循環を確立し、地域の未来へと繋げていきます。

 ここで、第16次中期経営計画のスタートの年に入行された皆さんに是非お願いしたいことがあります。

 今後当行は、コンサルティングを主体に良質な金融サービスを提供する組織への変化を目指します。
 そこで1番重要となるのは「人」です。銀行で1番大切な経営資源は「人」であり、「人」の成長無くして、当行の将来の発展は望めません。皆さんは若さに溢れ、これから大きな成長が期待される人財です。これからの当行を担う皆さんには、「自ら学ぶ自発性と日々の成長を喜びにできる素直さをもった人」になって欲しいと思います。
 「千里の道も1歩から」とか、「隗より始めよ」と言われますが、まず手近なところから着実に努力を重ねていけば、大きな事業もやりとげられるし、困難だと思われることも解決できるという教えです。
 皆さんが日々自己研鑽に励み、銀行という舞台で大きな活躍をしてくれることを楽しみにしています。

 最後になりますが、
 私たちは、当行グループが一丸となって「地域の活力を未来へとつなぐ銀行」となるために、お客さまの暮らしやお取引先企業の成長に貢献し、地域の活性化に繋げながら、新たな時代に向けて力強く進んでまいります。
 その一員としての皆さんのこれからの活躍を期待しまして、私の挨拶といたします。


以上