令和2年度入行式挨拶

 新入行員のみなさん、改めてご入行おめでとうございます。

 例年、4月のはじめに多くの役職員も同席し、新入行員のみなさんを歓迎していますが、今年は新型コロナウイルスの影響から開催日を延期としておりました。また、みなさんのご家族もご参加いただく予定でしたが、残念ながら実現することができませんでした。
 しかし、本日は「密閉」「密集」「密接」の「3密」を避け、しっかりと新型コロナ対策を講じた上で、無事に開催できたことに感謝したいと思います。

 これまでの入行式では、右も左もわからない緊張感の中で迎えるものですが、みなさんの場合は約1ヶ月半、3グループに分割するなどの新型コロナ対策をしっかり行った中で研修を受け、同期としての友情を育みながら、色々な先輩の講義を受け、勉強できていたと聞いています。これまでの先輩たちとは違う経験ができたのではないでしょうか。大変だったでしょうが、今後の銀行員生活の中で良い思い出として、また糧にして欲しいと思います。
 4月1日にみなさんとご家族の方には祝辞をお渡ししておりますので、今日はそれ以外のことをお話したいと思います。

 新型コロナの流行で、生活環境が一変し、身の回りで様々な変化が起こりました。それは、新型コロナに限らず災害時も同様のことが言えますが、当たり前のことを当たり前にできることが、いかに幸せでありがたいかを、みなさんに限らず誰もが感じたと思います。また同様に、いかに世界が繋がっているかということを強く感じたのではないでしょうか。

 その中で私たち金融機関は、社会に対して大いに役に立っていると改めて実感しています。
 まずは、現在、国や県、市町村が、新型コロナの影響により経営の安定に支障が生じておられる事業者のお客さまへ対策資金を支援していますが、私たち金融機関はこの資金を行政に代わってお客さまにお届けする役割を担っています。当行は「経営相談窓口」の設置、「新型コロナ感染症対応特別融資」の取扱いを行い、お客さまのご相談に迅速かつきめ細やかに対応しています。実際にお会いして、お話を聞き、必要な手続きを行い口座へご入金するまで、お客さまに寄り添ったご支援を行っています。
 次に、新型コロナの経済対策で政府が国民に一律10万円を給付する「特別定額給付金」がはじまりましたが、一定の手続きを踏めば、大量の送金データを正確に迅速にかつ確実にお1人おひとりのもとに支援金等をお届けできるということです。
 もちろん他にも私達の役割はたくさんありますが、ここでは2つのことを話しました。

 今日、新型コロナにより生活環境が変わったと話しましたが、今後は更に社会が変化し、ICT、IoT等いわゆるデジタル技術が大きく発展していくでしょう。それに対して当行もしっかり対応していくつもりですが、「デジタル」と共に大事だと思うのが「アナログ」です。
 人と人が接触することや我々が自然に触れることがいかに大事かを今回の新型コロナで実感しました。みなさんには、「デジタル」と「アナログ」の両面の良さを活かしながら、生活の中で喜びを感じ、成長し、充実した日々を送っていただきたいと思います。

 最後になりますが、1ヵ月半の新入行員研修で学んだことを活かし、各所属店に配属後もしっかり勉強し、ぜひ佐賀銀行で良い社会人となり、良い生活を送っていただければと思います。


以上