令和3年年頭のあいさつ

令和3年の年頭にあたって

 あけましておめでとうございます。年の始めにあたり、皆さんと共にお客さまの繁栄を祈念したいと思います。また、ご家族の方々も含め、皆さんにとっても飛躍の1年となるようお祈りいたします。

 昨年は、新型コロナ感染症の世界的な拡大により、国内経済全体にも深刻な影響を与えました。現在も終息の見通しは立っておらず、いまだ予断を許さない状況にありますが、このような時だからこそ、地域金融機関としての真価が問われていきます。ニューノーマルの世界で、私たちに求められていることは何なのかを、皆でしっかりと考えて行動しましょう。

 その中での新たな取り組みとして、SDGs異業種交流会を10ヵ所にて開催しました。ブロック毎に様々なテーマを掲げ、各会場ともたくさんの成果をあげることができました。
 それを3つの気づきとしてお話しますと、まず1つ目に、私たちの地域にはたくさんの素材・資源・可能性があること、そして何より、やる気みなぎる人々がたくさんいらっしゃることを、皆さんも再認識したことでしょう。
 2つ目として、経済を動かしていく上で欠かせない"ヒト"と"モノ"という要素は十分に揃っており、あとはそれらを、私たちが本業としてきた"カネ"の提供を含めてどう活かしていくかが重要です。
 3つ目として、ポストコロナ、アフターコロナの中で、これからの銀行が活躍できる役割は、まさに人と人とのつなぎ役、場の提供、そしてアイディア創出であり、それが私たちの付加価値だと考えています。
 今年も、こういった新たなことに積極的に取り組んでいきたいと考えています。

 2019年4月からスタートした第16次中期経営計画も、本年4月より最終年度を迎え、総仕上げに入ります。第16次中経で目指すべき姿として掲げた「このまちで、あなたと... 地域の活力を未来へつなぐ銀行」に向けての具体的な取り組みも、行動や成果として確実に現れてきています。基本方針の1つとして掲げていた「対顧客利益の黒字化」も、皆さんの努力により、2020年9月期決算では9期ぶりに黒字化を実現することができました。
 厳しい経営環境の中、当行が地域にとって、お客さま・株主さまにとって、なくてはならない銀行であり続けるため、"結束力"を発揮し、地域の活力を確実に未来へつなげていきます。そのため、特に2つの事項について、述べたいと思います。

 まず、1つ目は、「ブロック制の深化」についてです。
 令和2年4月より、地域の営業情報を共有・蓄積し、当行グループの営業資源を最大限に活用して多様化する環境に対応できる営業態勢を構築するため、ブロック制を導入しました。その効果は着実にでてきていますが、さらに深化させていく必要があります。今後、ウィズコロナ・ポストコロナの中でさらに変容するビジネス環境に迅速かつ柔軟に対応していくため、ブロック制の実効性をさらに向上させていく必要があります。
 2つ目は、「キャリアアップに積極的、自発的に取り組んでほしい」ということです。
 私たちは、これからさらに多様化するお客さまのニーズと、高度化する金融環境やデジタル技術に、迅速かつ適確に対応していく必要があります。
 営業店BPRや、デジタルトランスフォーメーションへの取り組みなどを通じて銀行業務の改革を進めており、皆さんが行なっている業務や役割も今後大きく変わることとなります。皆さん1人ひとりが従来の業務に加え、さらに業務の幅を広げていく必要があり、そのことは、若手、ベテランの区別はありません。
 今、銀行の施策は「バックキャスト思考」で考えています。「あるべき姿から今を考える」という考え方ですが、このことは個人にも当てはまります。
 皆さんが描く多彩なキャリアパスの実現に向けて、リカレント教育等を通じて様々な学びの場を提供していきます。ぜひ、自身のレベルアップに向けて、新たなことに積極的、自発的にチャレンジしてください。

 さあ、新しい年のスタートです。
 当行グループ全役職員の"結束力"を発揮し、新たな時代に向けてチャレンジする1年にしていきましょう。


以上