令和3年度入行式挨拶

 新入行員の皆さん、ご入行おめでとうございます。今年も54名の新しい仲間を迎えられたことは大きな喜びであり、当行を代表して心から皆さんを歓迎いたします。

 また、本日は、新入行員のご家族の方も隣接会場とweb会場とのハイブリッドでご参列いただいております。
 ご家族の方におかれましては、御子様が学生から社会人として第1歩を踏み出す、記念すべき日にお立会いいただき有難うございます。あわせてお慶びを申し上げます。

 さて、つい先日も宮城県で東日本大震災の余震と思われる地震が発生していましたが、今年で2011年3月に発生した大震災から10年が経過いたしました。
 私は昨年10月に宮城県仙台市と石巻・女川・東松島を視察する機会を持ちました。発生から10年が経った今でも復興はまだ道半ばである部分と地域の方々が力強く頑張っておられる姿の両方を感じとりました。
 大震災に関連して、当行は㈱東日本大震災事業者再生支援機構という組織に行員を1名派遣しています。
 同機構は、東日本大震災で被災された中小事業者を対象に、被災地域の復興を支援するため、国により設立された株式会社です。派遣中の行員は認定事業再生士(CTP)という難関資格を保有しており、その資格を活かして復興支援に携わっています。
 この他にも当行は、メガバンク、証券会社、日本貿易振興機構(JETRO)や様々な分野のコンサルティング会社、九州大学のMBAコース、福岡大学商学部第二部など色々なところへ行員を派遣しており、皆さんには働きながら学ぶ機会や銀行外での経験を通して、キャリアの幅を広げるチャンスがある事もあわせてご紹介しておきます。

 先程、震災から10年というお話しをしましたが、今度は当行のこれからの10年のお話をしたいと思います。
 本日から始まる令和3年度は、佐賀銀行が創業して140周年を迎える年度です。そこで、当行では今年度を10年後に迎える150周年へのスタートの年と位置付けています。
 これまでの140年、そこには、明治・大正・昭和・平成そして令和の今まで、多くの困難と成功、そして時代の大きなうねりを先輩達の知恵と工夫と努力、そして何よりも地域のお客様との間に信用という財産のやり取りを通して築き上げてきたものがあります。
 その礎をもとに、私たちはこれからも次の時代に向けて活動していきます。
 その中で、例えば資産運用のアドバイスや事業者のお客様への様々な提案、ひいては、少し言いすぎかも知れませんが、地域の将来をデザインし、佐賀・福岡・長崎の地域の発展に役立ち、相互の地域を橋渡しするような活動も行っていきます。

 そこで、これから当行で働く皆さんに期待することとして、「チャンス」と「チャレンジ」という2つのキーワードを使ってメッセージを送りたいと思います。
 まず、「チャンス:機会」からです。
 「時は得がたくして、失い易し」との言葉にある通り、チャンス(好機)は簡単に、また、数多く得られるものではありません。だからこそ日頃からアンテナを高く張り、情報を多面的に捉える訓練をしてください。コロナ禍はいうまでもなく「ピンチ:危機」ですが、そこにはwebなどIT技術の活用、リモートワーク等働き方の変革をもたらし、それを好機として成功している事例も沢山あります。
 次に「チャレンジ:挑戦」です。これから当行は、時代の変化に対応し、次々と新たな取組みを行っていきます。
 皆さんも、新しい発想や知識の習得に果敢にチャレンジし、常に学び続け、進化し続けていただきたいと思います。

 また、入行式後に始まる研修では、まず社会人としての基礎、銀行員として習得すべき業務を身に付けますが、同時に「将来のなりたい姿」をしっかりとイメージし、そこに向かって進む自分の姿を思い描いてください。
 佐賀銀行での仕事には皆さんの自己実現を可能とする多くのチャンスがありますし、皆さんのチャレンジを応援する仕組みも充実しています。

 最後に、まず、ご家族の方々におかれましては、ご多忙の中、本日の入行式にご列席いただき誠にありがとうございました。

 そして、新入行員の皆さんには、是非、今まで育てていただいたご両親に感謝の言葉と社会人としての決意を伝えていただきたいと思います。
 普段言えない言葉でもこういう機会に声に出して伝えることが大切だと思います。
 皆さんが、仕事を通じて、お客様から「ありがとう」という言葉をかけていただく事、失敗を恐れずチャレンジを繰返すことで成長し、当行にも多くのイノベーションをもたらしていただく事を期待しまして、私の挨拶といたします。


以上