令和6年年頭のあいさつ

令和6年の年頭にあたって

 あけましておめでとうございます。年の始めにあたり、皆さんと共にお客さまの繁栄を祈念したいと思います。また、ご家族の方々も含め、皆さんにとっても飛躍の一年となるようお祈りいたします。

 昨年は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類相当に引下げられました。経済活動が正常に戻り、訪日外国人観光客も増えるなど、以前のにぎわいが戻ってきています。佐賀県においては、4月に佐賀駅高架下に新たな商業施設「サガハツ」が開業しました。「サガハツ」にはさぎんコネクトも入居し、地域の産品の販売やデジタルサイネージによる地域のPR事業を展開しています。また、SAGAアリーナも開業し、佐賀駅周辺では新たなにぎわいが生まれています。さらに本年は、国スポ・全障スポが開催されます。地元で開催される大会を私たちも一緒に盛り上げましょう。

 2022年4月からスタートした第17次中期経営計画は、本年4月より、いよいよ最終年度を迎えますが、本年は、第17次中計の集大成の年であるとともに、「金利のある世界」の到来を目前に控え、時代の転換期となる特別な一年になると考えています。そうした中、皆さんに時代の転換期を迎えるにあたっていくつかの話をしたいと思います。

 昨年は、長期金利が一段と上昇する中で、各行が一部ではあるものの定期預金金利の引上げに動き、当行でも約16年ぶりに一部の定期預金金利を引上げました。
 預金は銀行の根幹となる大切なものであり、地域において佐賀銀行グループが信頼されている証しでもあります。一方、金融環境が大きく変わる中、預金金利だけでお客さまの運用ニーズに応えていくことは難しく、お客さまや地域のニーズに合わせて、金融の枠を超えた様々なサービスを提供していくことがますます大切となってきます。私たちが現在取組んでいる「ゴールベース・アプローチ」の考え方に基づく営業や地域のキャッシュレス推進、リスクマネジメントやデジタル支援などの取組みは、まさにお客さまや地域経済の好循環を創り出すための取組みであり、その取組みが、当行や地域経済の中での預金の循環を創り出すことにも繫がると考えます。皆さんの多くは銀行員生活の殆どを金利が上がらない時代を過ごしてきたと思いますが、これからは預金に金利がつく時代がきたことを発信しながら、お客さま満足度をさらに高め、今まで以上に強固なリレーションを築いていきましょう。
 そして、お客さまや地域のニーズに応え、地域になくてはならない存在としてあり続けるには、これからも新しいことにチャレンジを続け、自分たちで新しいビジネスモデルを切り拓いていくことが大切になります。そのためには、これまで以上にお客さまと対話する時間の創出が必要です。ここ数年、お客さまと向き合う時間を創出するための様々なDX諸施策を実施してきましたが、まだまだ使いこなしが十分とは言えず、皆さんの業務負荷が大きくなっているとも感じています。引き続き、効率化や生産性向上に向けた取組みやフォローを積極的に行っていきますが、大切なのはこれらの施策が皆さんに浸透し、時間をつくり心に余裕を持てるようになることです。そのために、皆さん自身が発想を転換し、新しい仕事のやり方を積極的に取り入れていきましょう。
 また、新しいことにチャレンジする組織風土を築いていくためには、人を大切にする風土を確立し、従業員の皆さんが誰に対しても "いたわりの気持ち"を持つことが必要です。一人ひとりが他人のために尽くす、他人の幸福を願う"利他の心"をもって接してくれることで、困っている人がいれば自然と手助けする、自分が困った時には周りに何でも相談できる環境をつくることができるのではないでしょうか。私たち一人ひとりが仲間を思いやり、良識ある考えをもって行動することで、個人として、組織として成長し、そして人を大切にする企業風土を創っていきましょう。

 最後に繰り返しになりますが、私たちが働く金融業界は"時代の大きな転換期"を迎えています。お客さまや地域社会から佐賀銀行グループが地域になくてはならない存在であると思っていただけるよう、お客さまや地域に寄り添いながらサステナブルな地域社会・経済の実現に貢献していきましょう。
 さあ、新しい年のスタートです。さぎんグループ全役職員の力を結集し、新たな時代に向けて挑戦する一年にしていきましょう。


以上