令和6年度佐賀銀行グループ入社式挨拶

佐賀銀行グループ各社の新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。今年も68名の新しい仲間を迎えられたことは大きな喜びであり、佐賀銀行グループを代表して心から皆さんを歓迎いたします。
また、本日は、新入社員のご家族の方も当会場にてご列席いただいております。
ご家族の方におかれましては、お子様が学生から社会人として第一歩を踏み出す、記念すべき日にお立会いいただき有難うございます。あわせてお慶びを申し上げます。

さて、日本国内ではアフターコロナへの移行が本格的に完了し、先月には日経平均株価が過去最高値の4万円台を付けるなど、日本経済が大きな転換期を迎えていることを皆様は実感しているのではないでしょうか。
金融面で言えば、先の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除が決定され17年ぶりの利上げが実施されるなど、賃金と物価がそろって上昇する好循環が実現する確度が高まっており、「金利のある世界」では我々金融機関を取り巻く環境も大きく変化していきます。これまでも様々な外部環境の変化がありましたが、そのような環境下にあっても、当行はお客様の課題解決に向けて、地方銀行としての役割を担ってきました。
当行の淵源(えんげん)である伊万里銀行は1882年に創業され、今年で142年となり8年後に創業150年を迎えます。この間、先輩方より永きに渡り受け継がれてきた地域を思う気持ちというものは、当行の「地域金融機関として良質な金融サービスを提供し業務を通じて地域社会の発展に奉仕します」という企業理念のとおり、今の私達がしっかりと受け継いでいかなければなりません。

そこで私から皆さんに佐賀銀行グループに入社する上で二つのことをお伝えしたいと思います。
一つ目は柔軟な発想についてです。
2022年4月からスタートした第17次中期経営計画は今年が最終年度となります。「このまちで、あなたと...金融の枠を超えて地域の価値向上を実現する銀行グループ」を目指す姿として、"変革、挑戦"をテーマに、お客さま・地域にとって何でも"役に立つ"存在となり、最終的には佐賀銀行グループ全体がコンサルファームになることを目指しています。
当行グループでは、"デジタル"と"人ならでは"を融合し、地域やお客さまの利便性と付加価値向上に取り組んでいます。"デジタル"の分野では、キャッシュレスの進展等によるお客さまニーズの変化に対応する一環として、昨年6月に佐賀県・税公金キャッシュレス納付推進プロジェクトをスタートさせるなどさまざまな施策を実施し、地域経済の発展、デジタル化を推進しています。又、昨年12月には当行の公式無料アプリ「さぎんアプリ」をリリースし、お客様への利便性向上に着手している他、行内の業務効率化や合理化についても順次進めています。
"人ならでは"の部分では、個人や法人、分野に関係なくお客さまとのリレーションを向上させ、様々な課題解決に向けお客さまのゴールを起点としてその実現をお手伝いする「ゴールベースアプローチ」に注力しています。その結果の一つとして、昨年度は全国地方銀行協会が行った投資信託や保険の購入等に関する「顧客満足度調査」で当行が初めて首位に輝きました。また、地元企業の成長を支える為に先月には東京証券取引所よりプロ向け市場TOKYO PRO Marketへの上場を支援する「J-Adoviser」の資格を全国の銀行で初めて取得しました。当行グループは今後も地元経済の底上げを図り、持続可能な地域社会の実現に向け引続きお客様に寄り添ったサポートを行っていきます。皆さんには、自分自身が持っている豊かで柔軟な発想を活かして是非当行グループに新たな付加価値を数多く加えていただきたいと期待しています。

二つ目は成長についてです。
佐賀銀行グループのお取引先には、さまざまな業種の事業者さま、個人のお客さま、そして地域のお客さまがいらっしゃいます。当行は金融の枠を超えて地域を支え続ける総合サービス企業を目指しています。経営計画策定支援や人事制度の構築、事業承継、M&Aに加え、新たな分野としてリスクマネジメントや脱炭素などへの取組み支援も重要になる中、時代に即した様々な知識を身に付ける必要があります。多くのことを学べる環境にあることは銀行員としての醍醐味の一つであり、このようなお客さまの多種多様な課題や価値観に応え、質の高いサービスをご提供するためには、皆さん一人ひとりが自己成長のための努力を惜しまず、飽くなき向上心で挑戦することが必要です。業務に関する知識やスキルはもちろんのこと、様々な分野の勉強や経験を通じて、人間的にも成長し、お客さまの期待を超えるサービスを提供できる人財、お客さまから信頼される人財へと成長して欲しいと思います。

最後になりますが、まず、ご家族の方々におかれましては、ご多忙の中、本日の入社式にご列席いただき誠にありがとうございました。
そして、新入社員の皆さんには、今まで育てていただいたご家族に感謝の言葉と社会人としての決意を是非伝えてください。

皆さんが仕事を通じて、お客様から感謝の言葉をかけていただく事、飽くなきチャレンジを繰返すことで成長し、地域に新しい可能性や多くの付加価値をもたらしていただく事を祈念しまして、私の挨拶といたします。


以上