令和7年年頭のあいさつ
令和7年の年頭にあたって
あけましておめでとうございます。年の始めにあたり、皆さんと共にお客さまの繁栄を祈念したいと思います。また、ご家族の方々も含め、皆さんにとっても飛躍の一年となるようお祈りいたします。
昨年は、国スポ・全障スポが開催され、佐賀県にとって歴史的な一年となりました。当行グループにおいても、選手や大会運営、ボランティアとして多くの役職員が参加し、大きな舞台で活躍してくれました。引き続き、当行グループとしてもスポーツの力を通じて地域を盛り上げていきましょう。
一方、金融業界にとって昨年は大きな転換点となる年でした。2024年3月、日本銀行はマイナス金利政策を解除し、17年ぶりに政策金利が引き上げられました。また、7月には追加の利上げが実施されるなど、日本は「金利のある世界」へ回帰しています。この変化は「預金の重要性」が再認識される契機となりました。預金は全ての運用の源泉でありお客さまにとっても、銀行にとっても運用機会の拡大に繋がります。当行においても、金融アプリの普及やキャッシュレスの進展に伴う流通現金の減少など社会の変化に対応した商品・サービスを提供することにより、地域における資金の好循環を創出していきたいと考えています。
さて、2022年4月からスタートした第17次中期経営計画も、残すところあと三ヶ月となりました。「このまちで、あなたと・・・金融の枠を超えて地域の価値向上を実現する銀行グループ」を目指すべき姿として掲げ、グループ役職員が一丸となり目標達成に向けて取り組んできた結果、①「貸出金利収」、②「役務収益」、③「対顧客利益」等の収益力は、皆さんの努力がしっかりと結実し、計画を大きく上回る実績で推移しています。また、この3年間で、コンサルティング営業が大きく成長し、ITパスポートや事業再生アドバイザーの資格取得者数が増えるなど、行内での知見も深まり、当行グループは、総合サービス企業グループへ向けて着実に歩みを進めていると実感しています。
本年4月から新たな第18次中期経営計画がスタートします。7月10日には、佐賀中央銀行と佐賀興業銀行が合併し、佐賀銀行が創立して70周年を迎える記念の年となります。また、当行のイメージキャラクターであり、地域の皆様にも馴染みがある「トムとジェリー」が誕生して85周年となります。これまで、当行グループをご愛顧いただいた地域やお客さま、また、これまで当行グループを成長させてくださった先輩方に感謝しながら、「このまちで、あなたと・・・」という不変の想いのもと、当行グループが持続的に成長できる新たなビジネスモデルを構築し、地域を繋ぎ、人を繋ぎ、地域経済の発展に貢献する銀行グループを目指していきます。そのために、これから二つのことについて話したいと思います。
一つ目は、「時代の転換点を果敢に乗り切ろう」ということです。まず、預金が全ての運用の源泉であることは冒頭に述べた通りですが、利便性や手数料の安さを武器としているネットバンクの台頭や、BaaS(Banking as a Service)を利用した一般事業会社の銀行業への参入が相次いでおり、当行の預金についても異業種を含めた預金獲得競争の中に常に晒されていることを忘れてはなりません。お客さまからお預かりしている預金は、当行に対する「信用の証」であり、デジタル化の進展により、その在り方は少しずつ変わってきていますが、「お客さまの信頼に応え続ける」という原点に戻り、預金も含めた資産形成の提案に繋げてほしいと思います。
そして、今年は1年を通して利上げの影響を受ける年となります。お客さまの期待に応えていきながら、「貸出金利収増加」「役務収益の獲得」にしっかり取り組んでいき、地域における当行グループの存在感を高めていくことができるかどうか重要な時期となります。
そのためには、皆さんがモチベーションを高くもち、それぞれの役割を果たすことで、当行グループは新しい時代に向けて一山二山越えていかなければなりません。
二つ目は、「リアル・アナログとデジタルの双方を活用できるという強みを活かそう」ということです。
デジタル化やキャッシュレスが進展し、お客さまが銀行を選ぶ選択肢が増えていく中で、地域やお客さまに必要とされる銀行グループであり続けるためには、従来の銀行およびグループ会社が持つ機能やサービスの付加価値を高める必要があります。例えば、デジタルでは、さぎんアプリの機能拡充、リアルでは相談業務に特化した拠点の提供、地域のカーボンニュートラルに対する取組みや、海外業務の強化等、今後も当行グループが付加価値を高めていくために必要な環境・態勢の整備を進めていきます。
皆さん一人ひとりも、将来自分がどうありたいか、自分をどう成長させていくのかを考え、主体的かつ前向きに行動することを期待しています。
最後になりますが、残念なことに昨今SNSを介した投資詐欺は巧妙化し、若年層や高齢者など幅広い層が当行のお客さまも含めて金融トラブルの被害にあっています。投資詐欺被害の防止や各世代の金融リテラシー向上のご支援に積極的に取り組むことは当行の地域金融機関としての重要な使命でもあり、地域全体の付加価値を高めることにもつながると考えています。今後も来店されるお客さまに笑顔で帰ってもらえる、便利で安心安全な銀行であり続けましょう。
さぁ、新しい年のスタートです。さぎんグループ全役職員の力を結集し、新たな時代に向けて挑戦する一年にしていきましょう。
以上