令和7年度佐賀銀行グループ入社式挨拶

 佐賀銀行グループ各社の新入社員の皆さん、ご入社おめでとうございます。今年も70名の新しい仲間を迎えられたことは大きな喜びであり、佐賀銀行グループを代表して心から皆さんを歓迎いたします。
 また、本日は、新入社員のご家族の方も当会場にてご列席いただいております。ご家族の方におかれましては、お子様が学生から社会人として第一歩を踏み出す、記念すべき日にお立会いいただき有難うございます。あわせてお慶びを申し上げます。

 さて、昨今の金融業界の動向として、日本銀行は令和7年1月に政策金利を17年振りの高い水準となる0.5%まで引上げ、長らく続いた低金利時代から「金利ある世界」へ転換しています。金融機関を取り巻く外部環境は今後も変化していくことが予想されますが、このような時代の中にあって、佐賀銀行グループはこの令和7年度を初年度とした第18次中期経営計画がスタートします。今回の中期経営計画では「このまちで、あなたと・・・ ~地域を繋ぎ、人を繋ぎ、地域の豊かな未来をつくる銀行グループ」を目指す姿としています。人口減少や後継者不足など地域やお客さまが抱える課題や脅威を「新たな機会」と捉え、人口動態の結びつきの強い佐賀県、福岡県、長崎県の3県に跨る店舗ネットワーク、人的資本、知的資本を最大限活用し、産業と人を繋ぎ相乗効果を生み出すことで、経済波及効果創出を目指します。地域になくてはならない存在であり続けるために、金融を「核」として地域を支え続ける総合サービス企業グループへ向けて着実に歩みを進めていきます。

 また当行は本年7月10日に創立70周年と記念すべき年となりますが、7年後には当行の淵源である伊万里銀行の創業を起点として創業150周年を迎えます。ここ10数年の間でも、日本銀行による大規模金融緩和策とマイナス金利政策、フィンテックの台頭、コロナショックなどこれまで様々な外部環境の変化がありましたが、そのような環境下においても当行はお客さまの課題解決に取り組んできました。今後生成AIの浸透によって業務プロセスは大きく変化することが考えられますが、お客さまとの関係を築く上で「信用と信頼」が最も重要であることは不変です。皆さんには人にしかできない発想力やコミュニケーション能力の向上、社会貢献意識を向上させてほしいと思います。社会人としての多様な経験をベースとして、地域のお客さまから信頼を得られる「人としての内面」を充実させることを期待します。
 多様な経験という意味では、当行では九州大学ビジネススクールなどでのMBA取得や中小企業診断士取得のための中小企業大学校への派遣、海外トレーニーへの派遣など銀行業務にとどまらない経験を積むことができる環境を整備しており、多士済々の組織にしたいと考えています。ぜひご自身のスキル・経験を活かして、地域の未来にわたる持続的な成長に貢献してほしいと思います。

 最後となりますが、佐賀銀行のブランドスローガンは「このまちで、あなたと・・・」ですが、これに続く言葉は地域やお客さま、また時代の変化によって変わるものですが、それを形作るためには皆さんの想いと一人ひとりの挑戦が重要な要素となります。皆さんの成長と多様な経験が地域に新しい可能性や多くの付加価値をもたらしていただくことを祈念しまして、私の挨拶とします。


以上